テクニス オデッセイ™(TECNIS Odyssey™)とは
遠方から近方まで自然な見え方を目指した次世代EDOF眼内レンズ
テクニス オデッセイ™(TECNIS Odyssey™)は、Johnson & Johnson Vision社が開発した白内障手術用の眼内レンズで、遠方から近方まで幅広い距離での視認性向上を目指して設計された焦点深度拡張型(EDOF:Extended Depth of Focus)眼内レンズです。
白内障手術では、濁った水晶体を取り除き、その代わりとして人工の眼内レンズを挿入します。この際に選択する眼内レンズの種類によって、手術後の見え方の特徴は大きく異なります。
テクニス オデッセイ™は、従来の単焦点眼内レンズよりも見える距離の範囲を広げながら、多焦点眼内レンズにみられる光のにじみやコントラスト低下を抑えることを目的として開発されています。
見え方の自然さと実用性のバランスを重視した設計が特徴であり、日常生活における視機能の向上が期待される眼内レンズです。
テクニス オデッセイ™の特徴|広い焦点範囲と高い視覚品質
遠方から近方まで幅広い距離で見やすさが期待できる設計
テクニス オデッセイ™は、焦点深度を拡張する光学設計により、遠方から中間距離、さらに近方まで見やすさの向上が期待できます。
特に以下のような距離での視認性が向上します。
- 遠方(屋外、運転)
- 中間距離(パソコン作業、テレビ)
- 近距離(スマートフォン、読書)
日常生活の多くの場面で裸眼視力の向上が期待できます。
自然で滑らかな見え方
焦点を滑らかに拡張する設計により、視界の連続性が高く、自然な見え方が得られやすい特徴があります。
焦点が切り替わる際の違和感が少ないことは、日常生活の快適性において重要な要素です。
高いコントラスト感度
テクニス オデッセイ™は、コントラスト感度の維持を重視した設計となっています。
コントラスト感度とは、物体の輪郭や濃淡を識別する能力のことです。
コントラスト感度が高いことで、
- 暗い場所での見やすさ
- 細かい部分の識別
- 鮮明な視界
が得られやすくなります。
光のにじみやまぶしさへの配慮
多焦点眼内レンズでは、夜間の光のにじみやまぶしさが問題となる場合があります。
テクニス オデッセイ™はこれらの光学的副作用を抑えることを目的として設計されています。
夜間運転などを行う方にとって重要な特徴です。
非球面設計による視覚の質の向上
テクニス オデッセイ™は非球面設計を採用しており、眼の光学収差を補正することで視覚の質の向上が期待できます。
より鮮明で自然な見え方が得られやすくなります。
複雑なレンズ表面形状を高精度に実現する設計技術
TECNIS Odyssey™は、レンズ設計の精度と柔軟性を高めるFreeformテクノロジーを採用しています。
これまでに蓄積された研究開発および臨床データをもとに、遠方から近方まで滑らかで連続した見え方が得られるよう設計されており、日常生活のさまざまな距離で安定した視認性が期待されます。
術後の見え方に対する満足度の向上に配慮した設計

遠方から近方まで連続した見え方と残余屈折に配慮した光学設計
連続焦点 / Full Visual Range IOL
TECNIS Odyssey™は、遠方から近方まで幅広い距離において見やすさが得られるよう設計されており、日常生活のさまざまな場面で安定した視認性が期待されます。

術後にわずかな残余屈折が生じた場合でも、見え方への影響を抑えられるよう配慮された光学設計が採用されています。
単眼での裸眼遠方視力が20/25以上に達した割合の結果からも、TECNIS Odyssey™は術後にわずかな残余屈折が生じた場合でも、良好な遠方視力が維持される可能性が示されています。
術後に眼鏡への依存が大きく軽減された高い割合の報告
TECNIS Odyssey™を挿入された患者様の約93%において、遠方から近方までの日常生活の多くの場面で、眼鏡を使用せずに過ごせていることが報告されています。
昼夜を問わず安定した見え方を支える光学設計
昼夜を問わずコントラストが保たれた見やすい視界を実現する設計
TECNIS Odyssey™は、明るい環境から暗い環境までさまざまな光条件下においても、安定した見やすさが得られるよう配慮された光学設計を採用しています。

ChromAlign™テクノロジーによる色収差補正設計
TECNIS Odyssey™は、眼全体に生じる色収差を抑える光学設計により、輪郭が明瞭で鮮明な見え方が得られるよう配慮されています。

夜間の光のにじみやまぶしさの軽減に配慮した設計
夜間のハロー発生を抑える光学設計
TECNIS Odyssey™は、TECNIS Synergy®と比較して、夜間に生じるハローの強さが抑えられる傾向が報告されています。

夜間光視症(ハロー・グレア・スターバースト)の軽減に配慮した設計
TECNIS Odyssey™は、術後1ヵ月の評価において、夜間光視症(ハロー・グレア・スターバースト)の発生率が低い傾向にあることが報告されています。

TECNIS®プラットフォームが支える術後の安定した視力品質
長期的な透明性と眼内安定性を支える高精度な光学性能

球面収差を抑える光学設計により、輪郭が明瞭で鮮明な見え方が得られるよう配慮
一般的に、角膜には平均して+0.27μm程度の球面収差が存在するとされています。TECNISはこれを補正するために−0.27μmの球面収差を付加した設計を採用しており、眼全体の球面収差を抑え、より良好な視覚品質が得られるよう配慮されています。

Tri-Fix 3点固定構造による優れた眼内安定性を支える設計

支持部と光学部の3点で固定する構造により、レンズの位置が安定しやすく、術後の屈折ずれを抑えることに配慮された設計となっています。また、長期的な眼内安定性の維持と、光学中心の適切な位置保持にも寄与する構造です。
見え方の特徴(距離別)
| 距離 | 見え方 |
|---|---|
| 遠方(5m以上) | 非常に良好 |
| 中間距離(60〜100cm) | 非常に良好 |
| 近距離(30〜40cm) | 良好 |
遠方から近方まで実用的な視認性が期待できます。
テクニス オデッセイ™が向いている方・向いていない可能性がある方
テクニス オデッセイ™が向いている方
- 遠くも近くも裸眼で見たい方
- 眼鏡の使用頻度を減らしたい方
- スマートフォンや読書をよく行う方
- パソコン作業が多い方
- 見え方の質を重視する方
日常生活の幅広い場面で視機能の向上が期待できます。
向いていない可能性がある方
以下の場合は他のレンズが適する場合があります。
- 光学的副作用を最小限にしたい方
- 単焦点レンズと同等の見え方を最優先する方
眼内レンズの選択は生活スタイルに応じて検討することが重要です。
白内障手術後の生活への影響
テクニス オデッセイ™により、日常生活の多くの場面で裸眼視力の向上が期待できます。
例えば以下のような場面です。
- 運転
- テレビ視聴
- スマートフォン操作
- 読書
- パソコン作業
視機能の改善は生活の質の向上につながります。
テクニス オデッセイ™は選定療養の対象となる眼内レンズです
テクニス オデッセイ™は選定療養の対象となる眼内レンズです。
白内障手術自体は保険適用ですが、このレンズを選択する場合は追加費用が必要となります。
費用や適応については医師との相談が必要です。
テクニス オデッセイ™の仕様
| 製品名 | テクニス オデッセイ オプティブルー Simplicity (モデル: DRN00V) |
テクニス オデッセイ トーリックⅡ オプティブルー Simplicity |
|||
|---|---|---|---|---|---|
| 販売名 | テクニス オデッセイ VB Simplicity |
テクニス オデッセイ TVB Simplicity |
|||
| 医療機器承認番号 | 30600BZX00024000 | 30600BZX00025000 | |||
| 光学部 | |||||
| モデル | DET150 | DET225 | DET300 | DET375 | |
| 円在度数(限内レンス面) | 1.50D | 2.25D | 3.00D | 3.75D | |
| 円柱度数(角腴面) | 1.03D | 1.54D | 2.06D | 2.57D | |
| 度数範囲 | +5.0D~+28.0D (0.5D刻み) | ||||
| 光学部径 | 6.0mm | ||||
| 形状 | Biconvex, 非球面構造, ChromAlign™ Technology | ||||
| 材質 | 紫外線・紫色光吸収剤含有アクリルーメタクリル架橋共重合体 | ||||
| 屈折率 | 1.47 (35°C) | ||||
| エッジデザイン | ProTEC 360°エッジデザイン | ||||
| 測定方法 | 超音波式眼軸長測定 | 光干涉式眼軸長測定 | |||
| A定效 | 118.8 | 119.3 | |||
| 前房深度予測值(ACD) | 5.4mm | 5.7mm | |||
|
Surgeon Factor (SF)** |
1.68mm | 1.96mm | |||
| 支持部 | |||||
| 全長 | 13.0mm | ||||
| 材質 | 紫外線・紫色光吸収剤含有アクリル-メタクリル架橋共重合体 | ||||
|
デザイン |
Haptics offset from optic, Tri-FIXデザイン |
Haptics offset from optic, Tri-FIXデザイン, フロストループ |
|||
|
インプラント方法 |
プリロード式 TECNIS Simplicity™ Delivery System | ||||
テクニス オデッセイ™に関するよくある質問
眼鏡は完全に不要になりますか?
テクニス オデッセイ™は、遠方から近方まで幅広い距離で見やすさの向上が期待できる設計の眼内レンズです。そのため、日常生活の多くの場面で眼鏡を使用せずに過ごせる可能性があります。
例えば、以下のような場面では裸眼で対応できることが期待されます。
- テレビを見る
- 歩行や外出
- スマートフォンの操作
- パソコン作業
- 買い物
ただし、細かい文字を長時間読む場合や、暗い環境での近距離作業などでは、補助的に眼鏡が必要となることがあります。見え方には個人差があるため、完全に眼鏡が不要になるかどうかは術後の状態によって異なります。
夜間の見え方に影響はありますか?
テクニス オデッセイ™は、光のにじみやまぶしさ(ハロー・グレア)を抑えることに配慮した設計となっています。
多焦点眼内レンズでは夜間の光がにじんで見えることがありますが、テクニス オデッセイ™は焦点を滑らかに拡張する設計のため、これらの症状が比較的少ないとされています。
そのため、夜間運転などを行う方にも適した選択肢の一つとなります。ただし、術後しばらくは見え方に慣れるまで違和感を感じる場合があります。
スマートフォンや読書は裸眼で可能ですか?
テクニス オデッセイ™は、近距離の視認性にも配慮した設計となっており、スマートフォンの操作や日常的な読書などで裸眼視力の向上が期待できます。
ただし、
- 非常に小さな文字
- 暗い場所での読書
- 長時間の細かい作業
などの場合は、補助的に眼鏡を使用することでより快適に見えることがあります。
見え方は単焦点レンズと比べてどう違いますか?
単焦点眼内レンズは一つの距離にのみ焦点が合うため、それ以外の距離では眼鏡が必要になることがあります。
一方、テクニス オデッセイ™は焦点の合う範囲を広げる設計となっており、遠方から近方まで幅広い距離で見やすさが期待できます。
そのため、眼鏡への依存を減らしたい方に適したレンズです。
テクニス オデッセイ™は保険適用ですか?
白内障手術自体は健康保険が適用されますが、テクニス オデッセイ™は選定療養の対象となるため、追加費用が必要となります。
費用については医療機関によって異なるため、事前に確認することが重要です。




















