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ビビネックス ジェメトリック®/ジェメトリックプラス®(Vivinex Gemetric®/Vivinex Gemetric Plus®)

ビビネックス ジェメトリック®/ジェメトリックプラス®とは

自然な見え方と幅広い距離に対応したEDOF眼内レンズ

ビビネックス ジェメトリック®/ジェメトリック

ビビネックス ジェメトリック®(Vivinex Geometric®)およびジェメトリックプラス®(Geometric Plus®)は、HOYA社が開発した焦点深度拡張型(EDOF)眼内レンズです。遠方から中間距離を中心に、日常生活に必要な範囲で連続した見え方が得られるよう設計されており、自然な視界と安定した視認性の両立を目指した光学設計が採用されています。

従来の多焦点眼内レンズとは異なり、光を複数の焦点に分割するのではなく、焦点の合う範囲を拡張することで、滑らかな見え方が得られるよう配慮されています。これにより、見え方の質を維持しながら、日常生活での視認性向上が期待されます。

ジェメトリック®とジェメトリック®プラスは、いずれも遠方から中間距離を中心に優れた視認性を提供しつつ、近距離での実用的な視力にも配慮した設計となっています。

ビビネックス ジェメトリック®/ジェメトリックプラス®の特徴

MTFカーブ

MTFカーブMTFカーブ

MTF(Modulation Transfer Function:変調伝達関数)は、光学系が対象物のコントラストや細部の情報をどの程度正確に再現できるかを示す重要な評価指標です。MTF値が高いほど、網膜に到達する像の再現性が高まり、文字や物体の輪郭がより明瞭に認識しやすくなるとされています。

遠方・中間・近方の各距離において、バランスの取れたMTF特性が得られるよう光学設計が行われています。これにより、特定の距離だけでなく、日常生活で使用頻度の高いさまざまな距離において、コントラストの極端な低下を抑え、滑らかな見え方の連続性に配慮されています。

このような光学特性は、読書やパソコン作業など、異なる距離に視線を移動する場面においても、自然で快適な視認性の維持につながることが期待されます。

瞳孔径とエネルギーの割合

瞳孔径とエネルギーの割合瞳孔径とエネルギーの割合

瞳孔の大きさは、周囲の明るさや環境条件に応じて変化します。暗い場所ではより多くの光を取り込むために瞳孔は大きくなり、明るい場所では光の量を調整するために小さくなります。このような瞳孔径の変化は、眼内レンズに入る光の分布や見え方にも影響を与える要因の一つです。

このような瞳孔径の変化を考慮した光学設計が採用されており、暗い環境や明るい環境など異なる条件下でも、見え方の質が大きく変化しにくいよう配慮されています。そのため、昼間の屋外から夜間の低照度環境まで、さまざまな生活場面において安定した視認性が得られることが期待されます。

3焦点回折構造による幅広い距離への対応

本レンズは、遠方・中間距離(約80cm)・近距離(約40cm)の3つの距離において、実用的な視認性が得られるよう設計された3焦点構造を採用しています。

レンズ中央部(直径約3.2mm以内)には回折構造が配置されており、入射した光を各距離に適切に配分することで、遠方の視認性を維持しながら、中間距離および近距離においても見やすさが得られるよう工夫されています。

また、光学前面には非球面設計を、光学後面には球面またはトーリック設計を組み合わせることで、光のにじみやまぶしさなどの光視症(ハロー・グレア)の発生を抑えることに配慮されています。これにより、さまざまな生活環境において、より快適で安定した見え方が得られるよう設計されています。

遠方から中間距離まで自然で連続した見え方

ビビネックス ジェメトリック®シリーズは、レンズの度数を滑らかに変化させる独自の光学設計により、遠方から中間距離まで連続した見え方が得られるよう配慮されています。
特に以下のような場面で見やすさが期待されます。

  • 運転や屋外での活動
  • テレビの視聴
  • パソコン作業
  • 料理や家事
  • 日常生活動作全般

中間距離の見え方は現代の生活において重要な役割を担っており、この距離での視認性向上は生活の質の向上につながります。

また、焦点の変化が滑らかであるため、距離の異なる対象物への視線移動も自然に行いやすい設計となっています。

光を分割しない屈折型光学設計による自然な視界

ビビネックス ジェメトリック®シリーズは、回折構造を用いない屈折型光学設計を採用しています。

光を複数に分割する従来の多焦点レンズでは、コントラスト低下や光視症が生じる場合がありますが、本レンズは光を効率的に利用することで、以下のような視覚特性に配慮されています。

  • 自然な見え方
  • コントラストの維持
  • 滑らかな視界

光の利用効率を高める設計により、視覚の質を維持しながら焦点深度の拡張を実現しています。

夜間の見え方の質に配慮した設計

夜間の運転や暗い環境では、光のにじみやまぶしさが視認性に影響することがあります。

ビビネックス ジェメトリック®シリーズは、光学設計の工夫により、夜間に生じるハローやグレアの軽減に配慮されています。
これにより、

  • 夜間の運転
  • 暗い場所での歩行
  • 低照度環境での生活

などにおいても、見え方の質が維持されるよう設計されています。
光視症の発生を抑えることは、日常生活の快適性向上において重要な要素です。

高いコントラスト感度による鮮明な視界

コントラスト感度は、物体の輪郭や濃淡を識別する能力に関係する重要な要素です。
ビビネックス ジェメトリック®シリーズは、コントラスト感度の維持に配慮した設計となっており、

  • 輪郭の明瞭さ
  • 細部の識別
  • 鮮明な視界

が得られるよう工夫されています。
明るい環境だけでなく、暗い環境においても見え方の質が維持されることが期待されます。

残余屈折の影響を受けにくい光学設計

術後にわずかな屈折誤差(残余屈折)が生じた場合でも、見え方への影響を抑えることは重要です。

ビビネックス ジェメトリック®シリーズは、焦点深度を拡張する設計により、屈折誤差の影響を受けにくい特性に配慮されています。
これにより、

  • 安定した遠方視力
  • 日常生活での見やすさの維持
  • 術後の視認性の安定

が期待されます。

ビビネックス ジェメトリック®とジェメトリックプラス®の違い

ジェメトリック®とジェメトリック®プラスは基本的な光学設計は共通していますが、焦点の拡張範囲に違いがあります。

ジェメトリック®は遠方から中間距離を中心とした見え方に配慮した設計です。

一方、ジェメトリック®プラスは近距離の視認性にもより配慮した設計となっており、手元の見え方の向上が期待されます。
生活スタイルに応じて適切なレンズを選択することが重要です。

ビビネックス ジェメトリック®シリーズが向いている方・向いていない可能性がある方

向いている方

以下のような方に適しています。

  • 遠方視力を重視したい方
  • パソコン作業が多い方
  • 自然な見え方を重視したい方
  • 夜間の見え方を重視する方
  • 眼鏡の使用頻度を減らしたい方

日常生活における視認性向上が期待されます。

向いていない可能性がある方

以下の場合は他のレンズが適している場合があります。

  • 近距離の裸眼視力を最優先したい方
  • 細かい文字を裸眼で長時間見る必要がある方

レンズ選択は生活スタイルに応じて検討することが重要です。

ビビネックス ジェメトリック®/ジェメトリックプラス®の仕様

ビビネックス ジェメトリック®/ジェメトリックプラス®の仕様ビビネックス ジェメトリック®/ジェメトリックプラス®の仕様

ビビネックス ジェメトリックは、遠方から近距離まで滑らかで自然な見え方の連続性に配慮して設計された眼内レンズです。単に複数の焦点を設けるのではなく、日常生活で使用頻度の高い遠方・中間・近方の各距離において、視線移動がスムーズに行えるよう光学設計が工夫されています。

また、レンズ素材や光学面の設計には、コントラスト感度の維持や色収差の軽減に配慮した技術が採用されており、術後も安定した視認性が得られるよう設計されています。このような光学特性は、日常生活における見え方の質や快適性にも重要な役割を果たします。

ビビネックス ジェメトリック®/ジェメトリックプラス®に関するよくある質問

手術後は眼鏡を使わずに生活できますか?

ビビネックス ジェメトリック®およびジェメトリックプラス®は、遠方から中間距離において裸眼で見やすさが得られるよう設計されています。そのため、運転、テレビ視聴、歩行、パソコン作業、料理など、多くの日常生活場面で眼鏡への依存を減らすことが期待できます。

一方で、新聞やスマートフォンの小さな文字を読む場合や、細かい手元作業を長時間行う場合には、補助的に眼鏡を使用することでより快適に見えることがあります。術後の見え方には個人差があるため、完全に眼鏡が不要になるかどうかは生活スタイルや視力の状態によって異なります。

夜間の運転への影響はありますか?

ビビネックス ジェメトリック®シリーズは、光を分割しない屈折型光学設計を採用しており、夜間に生じるハローやグレアなどの光視症の軽減に配慮されています。

そのため、夜間の運転や暗い環境においても、見え方の質が維持されることが期待されています。

ただし、術後の早期には見え方に慣れるまで違和感を感じる場合がありますが、多くの場合は時間の経過とともに軽減します。

パソコン作業や日常生活は裸眼で対応できますか?

ビビネックス ジェメトリック®シリーズは、中間距離での見え方に配慮した設計となっているため、パソコン作業や家事などの日常生活動作において裸眼での対応が可能となる場合があります。

中間距離は現代の生活において使用頻度が高い距離であり、この距離での視認性向上は生活の快適性向上につながります。

ただし、作業距離や文字の大きさによっては眼鏡を併用することでより快適に見える場合があります。

見え方はどのくらいで安定しますか?

術後は比較的早い段階で見え方の改善を実感される方が多いですが、完全に安定するまでには一定の期間が必要です。
一般的には、

  • 術後数日から数週間で日常生活が可能となり
  • 術後1~3か月程度で見え方が安定

することが多いとされています。
見え方の安定には個人差があるため、術後は定期的な診察を受けながら経過を確認することが重要です。

どのような方に適している眼内レンズですか?

ビビネックス ジェメトリック®シリーズは、遠方から中間距離での見やすさを重視される方や、自然な見え方を希望される方に適した眼内レンズです。例えば、

  • 運転をよく行う方
  • パソコンやデジタル機器をよく使用する方
  • 日常生活での見やすさを重視する方
  • 夜間の見え方の質を重視する方
  • 眼鏡の使用頻度を減らしたい方

などに適しています。
一方で、近距離の裸眼視力を最優先する場合には、他のレンズが適している場合もあります。

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この記事の執筆者

交野院 院長 大浦 淳史 おおうら あつし

略歴

  • 京都大学薬学部卒
  • 大阪大学医学部卒
  • 大阪厚生年金病院
  • 国立大阪南医療センター
  • 星ケ丘厚生年金病院眼科部長
  • たおもと大浦アイクリニック交野院 院長

資格

  • 医師免許
  • 日本眼科学会認定 眼科専門医
  • 難病指定医
  • 身体障害者福祉法第15条指定医師

詳しくはこちら

香里院 院長 垰本 慎 たおもと まこと

略歴

  • 関西医科大学医学部卒
  • 関西医科大学附属病院
  • 小倉記念病院
  • 米国ジョンズ・ホプキンス大学
  • 天理よろづ相談所病院
  • 関西医科大学附属枚方病院
  • 関西医科大学香里病院眼科部長・病院教授
  • たおもと大浦アイクリニック香里院 院長

資格

  • 医師免許
  • 日本眼科学会認定 眼科専門医
  • 難病指定医
  • 身体障害者福祉法第15条指定医師

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