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目が痛い原因と治療方法

目が痛い原因と治療方法

 目が痛い原因と治療方法

目が痛い原因と治療方法目はとてもデリケートな器官ですから、ちょっとしたことで痛みが起こることもよくあります。すぐに治まる場合もありますが、中には失明につながるような重大な眼疾患や、重症化しやすい感染症の可能性もあります。ここではそうしたさまざまな目の痛みについて、原因や治療を含めてご紹介しています。

異物が入ったことによる目の痛み

ゴミやホコリが入って、目が痛くなることは日常でよく起こります。痛みやゴロゴロした異物感があっても、こすったり、無理に取ろうとしたりすると眼球が傷付く恐れがあります。眼球を動かすのも同じように傷付けてしまう可能性があるので、注意してください。水で洗い流すなどしても痛みや異物感が残っている場合には、異物が残っているか、まぶたや角膜が傷付いている可能性がありますので、眼科受診をおすすめします。
近年は、黄砂が目に入ったことによる痛みやかゆみを訴える方が春先に増えています。

花粉症(アレルギー)による目の痛み

花粉などのアレルゲンは目にかゆみを起こします。花粉症で目が痛くなるのは、かゆみを解消しようと無意識に繰り返し目をこすってまぶたや眼球が傷付くことが主な原因です。また、過度な洗浄も、目を保護する成分を洗い流してしまうことにつながるため、傷付きやすい状態にしてしまいます。

ものもらいによる目の痛み

ものもらいでは、痛みのほか、目がゴゴゴロする、充血する、かゆい、まぶたが腫れるなどの症状が現れます。痛みはまばたきをした時や、まぶたを軽く押した際に起こります。
ものもらいはまぶたに起こる感染症ですが、人にうつることはありません。ただし悪化させてしまうと大きく腫れあがり、膿がたまって強く傷みますので早めに治療を受けましょう。治療では、抗菌点眼薬や抗菌眼軟膏、抗菌内服薬などを必要に応じて使い、重症化した場合には切開して膿を出す場合もあります。

緑内障による目の痛み

急性の緑内障では、急激な眼圧上昇によって激しい目の痛みや頭痛、吐き気などが起こります。こうした症状が起きたら短時間で失明する可能性もゼロではないため、できるだけすみやかに眼科を受診してください。
治療には、眼圧を下げる点眼薬を使うなどの薬物療法やレーザー療法・手術療法があります。

紫外線による目の痛み

快晴の雪山でサングラスをかけずにスキーなどをした際に、夜になってから目が充血して強く痛むことがあります。これは、紫外線によって角膜表面が傷付く紫外線角膜炎の症状です。雪目炎と呼ばれる場合もありますが、冬や雪山に限らず夏のビーチや殺菌灯、溶接作業などによって起こることもあります。ほとんどの場合は、数日以内に症状がおさまっていきますが、なかなかよくならない場合は眼科の受診をおすすめします。

サングラスをかけることが一番の予防法ですが、必ずUVカットのものを選んでください。UVカットではなく色だけが濃いサングラスは紫外線を通してしまいますし、黒目が大きくなっているため水晶体により大きなダメージを与えることになってしまいます。

コンタクトレンズによる目の痛み

コンタクトレンズの間違った使い方や手入れ方法によって角膜やまぶたが傷付いて痛みが起こる場合があります。また、コンタクトレンズ装用はドライアイにもなりやすいことがわかっています。目に細かい傷があるとそこから感染症を起こす場合もあります。ソフトレンズは比較的痛みを自覚しにくいため、特に注意が必要です。

コンタクトレンズ使用による痛みが起こる眼疾患には、目が渇いて傷付きやすくなる「ドライアイ」、角膜が傷付く「点状表層角膜症」、炎症が起こる「角膜浸潤」、傷が深くなる「角膜潰瘍」 、アレルギー性のブツブツができる「巨大乳頭結膜炎」、そして細菌・カビ・ウイルス感染による「角膜感染症」があります。
重症化を起こしやすいものもあるため、目に違和感があったら早めに眼科を受診してください。

眼精疲労による目の痛み

細かい手元の作業など続けた時などに起こる目の痛みが、休息や睡眠をとっても解消しない状態が眼精疲労です。目のかすみや充血といった目の症状だけでなく、吐き気や頭痛などの全身症状が現れる場合もあります。スマートフォンやパソコンなどによる目の痛みについては、次項で別にご説明します。
度数の合っていない眼鏡やコンタクトレンズによって起こるケースが多いのですが、緑内障や白内障によって起こることもあります。また眼疾患ではない全身疾患の症状として現れる場合もあるため注意が必要です。
治療は、原因を特定して排除することが最も有効です。眼疾患などが原因の場合には、それを治します。眼鏡やコンタクトレンズを装用されている場合には、眼科できちんと度数をはかってもらいましょう。
また、気付かないうちに老眼がはじまっていて、眼精疲労を起こすケースも多くなっています。近視などがない場合、見え方が変わってもなかなか自覚できません。老眼は40歳前後で症状が現れはじめますので、「最近、目が疲れやすい」と感じたら眼科検診を受けてみてください。
眼精疲労については、「目の疲れの原因と治療方法」にも説明がありますので、くわしくはそちらをご覧ください。

スマートフォンやパソコンによる目の痛み

スマートフォンやパソコンなどの画面を長時間見続けることで、目に痛みが起こってくる場合があります。痛みの他に、充血、目やに、視界のにじみやぼやけ、いつもより光をまぶしく感じる、涙が出てくる、目が疲れるなど、ドライアイの症状が出てきます。これは VDT症候群(Visual Display Terminal Syndrome)という眼疾患で、一般的にはIT眼症(がんしょう)と呼ばれることもあります。

スマートフォンやパソコンの画面を見ている時には、集中しているためまばたきの回数が無意識にかなり減っています。そのため目の表面が乾き、眼球表面やまぶたが傷付きやすくなります。悪化すると角膜炎や結膜炎などになりやすいため、早めの対策が重要です。また、VDT症候群は目の症状だけでなく、肩こりや頭痛、イライラなど体全体や心にも症状が現れることがあります。

ドライアイ対策をしっかり行った上で、スマートフォンやパソコンを使用する際にはまばたきの回数を意識して増やし、こまめに休憩して目を休めましょう。また、画面の反射を防ぎ、見下ろすように画面を見るなど、環境を整えることも重要です。

ドライアイによる目の痛み

まばたきの減少や空気の乾燥、加齢などにより、涙の量が減ったり、質が悪くなって、涙が均等に目の表面をおおうことができなくなった状態をドライアイと呼びます。痛みの他、目やにや充血、かゆみ、ゴロゴロする、かすみ目、まぶしさを強く感じるなどの症状があります。

ドライアイの治療は涙の量や質、角膜の傷などにきめ細かく合わせた治療が必要です。角膜に細かい傷ができている場合には、感染の可能性もあります。眼科で検査を受け、状態にあった治療を受けることが重要です。

アイメイクによる目の痛み

アイメイクも目の痛みの原因になる場合があります。まつ毛の生え際には目を保護する分泌液を出しているマイボーム腺があるため、アイラインをまつげの生え際まで塗ったり、インサイドライナーを塗ると分泌液の出口がふさがってしまい、ドライアイを引き起こします。
メイクを落とす際にも、きれいに落とすことももちろん重要ですが、強くこすったりすると眼球に細かい傷がつく可能性があります。

目の痛みの予防

目の痛みを予防するために重要なのは、眼鏡やコンタクトレンズの度数を合わせることと、眼科検診を受けて、目の病気や老眼がはじまっていないか定期的にチェックすることです。
その上で、以下のようなことに注意して、目の健康を守りましょう。

乾燥予防

  • 部屋を加湿して乾燥を避ける
  • エアコンなどの風が直接当たらないようにする
  • 目の乾燥を防ぐ保湿眼鏡をかける

目のケア

  • 目が乾いていると感じたら、人工涙液を点眼する
  • こまめに休憩して目を休ませる
  • 目を洗いすぎないようにする
  • まばたきの回数を意識的に増やす
  • ホットタオルで目の周囲を温める
  • メイクを落とす際には強くこすらない

その他

  • 近くと遠くを交互に見て、ピント調整を行う筋肉をほぐす
  • 戸外では紫外線防止のために、UVカットのサングラスをかける
  • パソコンなどの画面はやや見下ろす位置に置く
  • 部屋に直射日光が入らないようにして、明暗差を抑える

その他の目の症状について

よくある質問

片目だけ急に強く痛む時、危険度の見分け方を教えてください。

異物感と流涙が主体なら角膜表面の傷や異物残存が疑われますが、視界が急にかすむ・光が眩しい・吐き気や頭痛を伴う場合は急性緑内障など緊急疾患の可能性があります。 痛みが強いのに原因が見えない、または市販薬で悪化する場合は角膜感染や潰瘍も考えられるため当日受診が目安です。 こすらず、運転を避け、清潔な人工涙液のみで安静にし受診してください。

コンタクト使用中の痛みは何を疑えばいいでしょうか?装用は続けて良いでしょうか?

角膜微小傷、点状表層角膜症、角膜浸潤・潰瘍、巨大乳頭結膜炎、ドライアイ悪化、角膜感染症など多岐にわたります。 まず装用を中止し眼鏡に切り替え、洗浄や装用延長での自己対応は行わないでください(悪化や感染拡大の恐れ)。 受診後に原因に応じた点眼や治療を行い、再装用は医師の許可と指示に従って段階的に再開します。

「こする」「洗いすぎ」が痛みを長引かせる理由は何ですか?

こすると角膜上皮に微細な傷を生み、炎症や二次感染、乱視悪化につながるほか、アレルギーではヒスタミン放出を促進して痛みやかゆみを増悪させます。 水道水や刺激性の強い洗眼を繰り返すと、涙膜の保護成分を流して角膜障害やドライアイを悪化させます。 冷却・人工涙液・温罨法など症状に応じたケアと、原因治療の併用が安全です。

花粉症やアレルギーで「痛み」まで出るのはなぜですか?

強いかゆみで無意識にこすり、角膜・結膜の微小損傷が生じて疼痛に移行することが主因です。 巨大乳頭結膜炎や眼瞼炎を併発するとレンズ摩擦や瞼縁炎症で痛みが持続・再燃しやすくなります。 初期療法(飛散前点眼)、アレルゲン回避、短期の抗炎症薬併用で炎症の波を低く抑えることが有効です。

紫外線や溶接光で夜に強く痛む「雪目」はどう対処したらいいですか?受診の目安は?

紫外線角膜炎は数時間遅れて激しい痛み・流涙・羞明が出現します。冷却と遮光、安静、医療用潤滑剤の使用が基本です。 通常は数日で軽快しますが、改善乏しい・視力低下が強い・片眼差が大きい時は角膜障害や感染併発の可能性があり受診してください。 予防はUVカットのサングラス・保護具の着用で、濃色でもUV非対応は逆効果です。

目の痛みと頭痛・吐き気が同時に起こる時に考えるられることは何ですか?

急性緑内障など眼圧急上昇のサインで、短時間で視機能に不可逆障害を残す恐れがあるため救急受診が必要です。 片頭痛や副鼻腔炎など非眼科疾患も関与し得ますが、まずは眼圧や前眼部の緊急評価を優先します。 発作既往がある方は夜間・暗所・散瞳薬使用など誘因の把握と予防策を医師と共有してください。

パソコン・スマホで痛む「VDT眼症」を軽減する具体策は何かありますか?

20-20-20ルール(20分ごとに20秒、20フィート(6m)先を見る)、画面は目線よりやや下、反射グレアの低減、意識的瞬目と人工涙液の併用、加湿と送風回避が基本です。 度数不適合や調節負荷が原因のことも多く、眼鏡度数の最適化や作業距離に合わせたレンズ設計が有効です。 痛みが続く場合は角膜所見と涙液検査を行い、ドライアイ・角膜炎・結膜炎を同時に治療します。

受診までの応急処置と、医療機関での主な治療は何ですか?

応急処置はこすらず、人工涙液で洗い流し、遮光・安静、コンタクト中止、痛みが強ければ冷却を行います(市販点眼の乱用は避ける)。 医療機関では細隙灯で角膜・結膜・前房を評価し、原因に応じて抗菌薬・抗炎症薬・潤滑剤、必要により異物除去や処置を行います。 感染や角膜潰瘍、急性緑内障が疑われる場合は即日治療を開始し、再発予防の指導まで含めてフォローします。

この記事の執筆者

交野院 院長 大浦 淳史 おおうら あつし

略歴

  • 京都大学薬学部卒
  • 大阪大学医学部卒
  • 大阪厚生年金病院
  • 国立大阪南医療センター
  • 星ケ丘厚生年金病院眼科部長
  • たおもと大浦アイクリニック交野院 院長

資格

  • 医師免許
  • 日本眼科学会認定 眼科専門医
  • 難病指定医
  • 身体障害者福祉法第15条指定医師

詳しくはこちら

香里院 院長 垰本 慎 たおもと まこと

略歴

  • 関西医科大学医学部卒
  • 関西医科大学附属病院
  • 小倉記念病院
  • 米国ジョンズ・ホプキンス大学
  • 天理よろづ相談所病院
  • 関西医科大学附属枚方病院
  • 関西医科大学香里病院眼科部長・病院教授
  • たおもと大浦アイクリニック香里院 院長

資格

  • 医師免許
  • 日本眼科学会認定 眼科専門医
  • 難病指定医
  • 身体障害者福祉法第15条指定医師

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